インタビュー

INTERVIEW 06

嶋田 憲三さん

生命保険の営業マンとして、グローバルレベルでもトップクラスの成績を誇るソニー生命の嶋田憲三さん。
ただ保険を売るのではない、顧客の生涯にコミットする「ライフプランナー」は自らの人生に一貫した理念と行動指針を持つ。完全歩合制の厳しい環境で、常に高いパフォーマンスを発揮する活力の源泉にあるのは、“ギブ アンド ギブ”ともいえる真摯な姿勢だ。

出会ったすべての人に、物心ともに豊かな人生を

「ライフプランナー」はいわば「個人事業主」のような、厳しい世界と聞いています。なぜこの仕事を選んだのですか?

新卒時は信販会社に入社、4 年後に現在のソニー生命に転職しました。バブル崩壊後の混乱期で、大手金融機関の破たんが続いた 1998 年でした。当時、自分の加入保険を見直すに当たり、たまたまソニー生命と出合ったんです。そのときの対応が素晴らしくて、前職で自分のお客様だった経営者の方たちにも「本当にいいです!人生変わります!」くらい、素直に感動をお伝えすると、実際に喜ばれて保険を見直す方が続出しました。
これは、自分でやろう!
半年後に転職していました。
逆風真っ只中の金融業界への転職は周囲から大反対を受けました。しかし、バブルが崩壊し、日本の人口構成を考えても、少子高齢化が進行、社会保障の縮小、税収の減少…と、それまでの右肩上がりの経済は、もはや二度と訪れないと考えました。これから日本社会は「自助努力」の時代に入っていく。
だから“自分のことは自分で”というニーズは、そんな時代だからこそあるだろう、「ここから先の人生を一緒に考えませんか?」というスタンスで頑張ればきっとうまくいく!と考え、決心しました。ソニーの社風「自由闊達にして愉快なる…」に共感していましたし、自分自身が顧客として幸せを感じていたので、迷いはありませんでした。

とはいえ、ご苦労はあったと思います。

予想以上に厳しい世界でした。最初の 3 年間は非常に苦労しました。完全歩合制の世界なので、極端に少ない時には手取り月 数万円ということもありました。
4年目のある出会いをきっかけに、営業成績が飛躍的に向上し、全世界の生命保険営業職の年間営業成績でトップクラスの人しか登録できない MDRT の基準もクリアしました。今では MDRT も15 回基準を達成し、終身会員になっています。

何が、嶋田さんを変えたのですか?

「ライフプランナー」という仕事は転勤も定年もないので、お客様と一度ご縁が繋がったら、生涯おつきあいすることになります。「将来のために」と言ってご契約をお預かりし、その方が亡くなるまで続く関係です(私が引退する場合には、会社組織として責任をもって優秀な後任に引き継ぎます)。
そんな立場にある私自身が、成績が振るわなかったころは目先のことしか見えていませんでした。そこで、自分自身の人生理念や目的について考え直してみたのです。
そのうえで、目的と一致した長期・中期・短期での目標を設定し、日々計画的に行動することがとても大事なのです。特に私の仕事は自由裁量が大きいので、セルフディシプリン(自己規律)が重要でした。

嶋田さんの理念、目的を教えてください。

私の人生理念は、「愛、感謝、向上心」です。目的は「出会ったすべての人が物心ともに豊かな人生を送るために自分の本業並びに本業以外でも貢献する」ということ。そして、「先義後利」という言葉を座右の銘としています。英語でいうところのギブ アンド テイクです。
出会った人すべてに対し、愛と感謝の気持ちをもって、その人が物質的・経済的にも精神的にも満たされるよう、私の仕事や地域での活動などを通じてお役に立ちたい。まずは他者に貢献することが、まわりまわって、自分の利益にもつながると考えています。「自分の利益のために他者に貢献する」わけではないので、ギブ アンド ギブと言ってもいいかもしれません。

嶋田さんにとって「はたらく」とはどういうことですか?

他者への貢献、並びに自己成長だと思っています。
相手を喜ばせようと思っても、自分の器の分しか、相手を満たしてあげることはできません。でも、自分の器自体を大きくすることはできるんです。頑張り次第です。自分が成長すれば、その分、他者にも貢献できるようになります。

若い人たちへのメッセージをいただけますか?

そして、仕事だけでなく自分の人生をどうしたいかを真剣に考えてください。
一度きりの人生です。自分の人生の主人公として歩んでください。人生の傍観者ではつまらないと思います。あなたが主役です。自分の人生を自分でプロデュースして自分で主役を張り自分で監督してください。

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