インタビュー

美容業界に入るきっかけなど何かあったのですか？

美容業界に入った理由というか僕の使命だと思っていることがありまして、子供たちって綺麗なお母さんがいる家に集まるんです。パンチパーマでタバコ吸ってるようなお母さんがいる家には誰もいかないっていうのを中高生の時に思っておりまして、お母さんの輝きによってこれだけ家の明るさって違うんやって。お母さんが綺麗なうちってお父さんも元気に頑張っているんですよ。だから子供にサッカー教えるよりも、お母さんを綺麗にする方が、日本のためになる。美しい女性が日本を美しくするというのが自分の使命で、ここまで37年美容をやってこれたのもその想いが一番ですね。
あとは、もともと父が理容師で、美容業界はずっと身近にありました。父は理容師として若い頃から有名な講師で技術は素晴らしかったです。でもその頃ちょうどビートルズが来日して、長髪が流行ったんですよ。そうすると男性たちも髪を短く切らなくなって、理髪店がどんどん潰れていった。身近で見ていて、技術が良くてもビートルズが来たら散髪屋も潰れちゃうんだってそういう経験をしたんです。
そういった経験をしていたので、技術の優れている美容師というよりは美容に優れた経営者になりたいとずっと考えていました。美容の道に進むと決めてからは、デザイナーというか、ヘアメイクのアーティストになりたかった。それなのでまずは東京で美容師として雑誌のお仕事とかモデルのお仕事とかができる、一流の美容師、アーティストになるんだってずっと心にありましたね。

アーティストになりたいという強い想いがあったところから、エステ業界に転向したのはどうしてだったんですか？

美容師の頃からよく知っている素晴らしいチームの会社がありまして、憧れてはいたのですが私は東京でまずは美容師として旗をあげるという想いがあったのですぐにそこに入ることはなかったです。ただそこの社長と15分くらい初めてお話する機会があって、国家資格を捨ててでもエステ業界に入ろうと決意しました。20歳の終わり頃のこの出会いによって、人生が変わりましたね。そこの会社に入って13年くらい勤めていたのですが、23歳の頃には役員に抜擢されて、現場は私が動かしておりましたので、その瞬間にもう自分の会社と思って仕事をしておりました。とても憧れていた会社だったのでね、ここの会社で伝説作りたい。記録を作りたい。という想いでやってきました。天職だと思ってます。何をやっても、何時間働いても疲れませんでした。

どういった点で素晴らしいチームだったのですか？

今から35年くらい前の美容業界はグレーというか、いい加減な会社がほとんどでした。全体の9割くらいはいい加減な会社。営業がきつかったり、途中解約できなかったりするみたいな。だから本当にお客様のことを親身になって考えて、サービスを提供している会社っていうのは、全体の1割くらいだったんですよ。僕が出会ったその会社は、しっかりとお客様のことを考えている素晴らしいチームで、本当にいいものを作って結果を出そうとしているその姿がすごくかっこいいと感じました。美容業界にはそれまでいなかったオピニオンリーダーというか、そういう点で素晴らしいなと感じました。

エステサロン セラピエールの強みはなんですか？

エステ業界って経営者がよく『お客様を大事にしましょう』と言うのですが、じゃあ従業員は誰が守ってくれるんだっていう想いがあったので会社は従業員を守る、従業員はお客様を守る。そういうことをやっているのがセラピエールなんですね。この8月に25周年を迎えまして、老舗の昆布屋さんみたいな長く地域で愛される会社を作りたいという気持ちでやっています。そこに特化していて、スタッフが辞めたくない会社、スタッフが成功できる会社っていうのを実現させることが業界でNO.１の価値を持つんじゃないかということで会社を運営しておりますので、1番の強みは、EQ（こころの知能指数）の高い人を従業員として採用しているところです。僕がスタッフ全員面接して、お客様のことを本気で考えられる人、自分軸ではなくお客様中心に本気で考えているスタッフを採用しています。お客様のことを真剣に考えているからこそ、結果を出すために技術力も指導力も上がる。セラピエールの強みはそういうEQの高さと、そこからくるお客様にアドバイスする力、結果をしっかりと出す力だと思います。

従業員を守るためにしていることとは具体的にどのようなことですか？

エステ業界ってちょっと怖い人が多いですよねっていう印象が大きいじゃないですか。そういった印象があるので、職場環境でやっぱり女性が気にするのは、人間関係なんですよね。だから先ほど言ったようなEQが高い人、心根のいい人を採用して、嘘をつく人だとか自分のことだけを考える人は採用しない。そうすることで、職場の人間環境を整備しています。

あとは未経験の方も育てていっている会社なので、シスター制度を採用しています。いわゆるメンター制度で、ユニクロとかでも採用している制度ですよね。私が面接しているので、その人に合った2年くらい上の先輩を1人シスターとしてつけています。入社してから6ヶ月間は、メンターは自分が入社した時にお姉さんにやってもらったことを、新人さんに返すという形で、ひとりぼっちにさせないようにしています。

それとヤング幹部。ヤング幹部っていうのは35歳までに輝けと。組織もお肌と同じように新陳代謝させていかなきゃねということで。エステサロンって、お仕事帰りに来店される方も多いので、正直お子さんのお迎えとかで18時に帰るって人には任せられないんですよ。だから、20代半ばくらいでお子さんがまだいない、時間に制限なく働ける若いスタッフをどんどん店長だったりチーフだったりにしていく。その人がもし出産したらまた新しく35歳までの若い店長・チーフを作っていく。そうやって結婚して出産するまでに1回輝いてもらえるようにしています。 それと、25年やっていて、20年とか15年以上働いてくれているスタッフも何人もいるので、産休育休実績が15人を超えています。ヤング幹部として輝いてくれたこの35歳より上だったり、お子さんがいるスタッフには、新たに働くポストを与えていこうということで、その方たちをインストラクターとかマネージャーとかトレーナーというポストで頑張ってもらっています。 半年に１回キャリアプランの面談をして、自分の個性を、技術を教える方に持っていくのか、集客とか営業の方に持っていくのかっていうのを決定しています。特に産休に入る社員には、それぞれに合わせて『帰ってきたらこういうことしていこうね』ということで先にポストを渡しておきます。各ステージでスタッフを輝かせられるステージを用意しているのでセラピエールでは他の会社に比べて離職率がとても低いんです。