コラム
アイアールからのお知らせです。
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日本でも、今年4月から働き方改革や外国人労働者受け入れの拡大と
、国際社会の基準にやっと合わせて来ていますが、まだまだ遅れている感は拭えません。では実際に世界はどうなんでしょうか。
私自身、中国河南省鄭州市に2012年から2014年までの3年間、仕事で住んでいた頃があります。
その時に感じた事は、日本の常識=世界の非常識でした。
勤務時間は8時から17時だったのですが、必ずと言って良いほど、17時になると、共同出資会社の中国人社長から麻雀に誘われます。
日本との時差が1時間ある中国では、せめて日本側の会社の終業時間である18時(日本時間17時)までは会社にいないといけない
と言う義務感をもっていたのですが、「ここは中国、日本的な考えで仕事をしてはダメだ。」と何度も現地の社長に諭されました。
また、中国の企業から電話があり、17時過ぎくらいに折り返しすると言われた時でも、
自分の通訳を兼務している事務員が17時に帰ろうとした際に、「もう少し待って」とお願いしても。
「もう5時ですから」と当たり前の顔で帰られた時には、ほとほと困りました。
自分のつたない中国語で「明日もう一度掛け直して下さい」と言うのが精一杯でした。
しかし、その時もさぞかし相手方企業からクレームが出るだろうと思いきや、逆に時間外に電話してすいませんと謝れた時は正直驚きでした。
中国では勤務時間外に電話を掛けて来る企業の方が失礼にあたる様なのです。
そんなこんなで四苦八苦していたある日、中国人事務員から「何故、毎日5時過ぎまで働くのですか?仕事は5時までですよ。」って不思議な顔して尋ねられました。
日本で言う残業は中国では非常識な行動にしか見えない様でした。
日本経済を、ここまで発展させて来た事の要因は、日本人の、家庭を顧みず一心不乱に働いた結果だと思うのですが、それは外国人に言わせれば異様な光景にしか見えないようです。
「息子の友達のお誕生日会に出席するので、明日は休みます」
「良い仕事が見つかったので今日で会社を辞めます」
目を疑うようなこれらの発言を当たり前の様に言われた時の衝撃は今でも忘れられません。
しかし、冷静に考えれば、仕事より家族が優先、自分を評価してくれる会社が有れば間髪入れずそこに行くと言うのは世界では当たり前の事です。
野球のメジャーリーグでさえシーズン中の大切な試合でも、奥さんの出産の立会を優先して試合を休むのですから。
ヨーロッパでは夏休みは1ヶ月近く取ったり、お金を貯めて半年近く世界を旅行して戻って来ても、まだ、そこに自分の席がある。これが、世界の常識なのです。
世界第3位(個人別では未だ第2位)の地位を築いた日本経済、そろそろ世界の常識に合わせて行く必要が有るのではないでしょうか。
鄭州駅(中国版新幹線が走ってます)
人口1,000万人、意外と都会です。
黒川紀章設計のビル
鄭州大学